矯正歯科医会神奈川支部へようこそ
公益社団法人日本臨床矯正歯科医会は、全国400名近くの会員で構成される、日本で唯一の矯正歯科専門開業医の団体です。私たち神奈川支部は、全国に12ある支部のうち神奈川県で開業している会員44名(2023年4月現在)の組織です。
矯正歯科治療を受診される方へ
本会に所属している歯科医師は、矯正治療を専門に診療していますので、むし歯や入れ歯の治療は、応急処置以外は行っていません。近隣の歯科医院と連携しており、一般歯科治療はそちらに依頼して、矯正治療を紹介される連携医療を行っています。
矯正歯科治療には専門的知識と経験が必要です。そのため、公益社団法人日本矯正歯科学会は認定医や臨床指導医という資格制度を設けています。また、近々、矯正歯科統一専門医という制度も発足する予定です。認定医資格を取得するには、大学の歯学部卒業後に研修医を含めて最低6年間は矯正歯科臨床研修を受け試験に合格しなければなりません。臨床指導医の資格は、さらに高いレベルの制度として2006年に創設されました。我々支部会員のほとんどが認定医で臨床指導医の資格を有している会員も半数を超えています。ただ単に、高度な資格を有しているだけではありません。私たちは自己研鑚のために定期的に症例発表も義務づけております。さらに日常の矯正歯科治療で得られた知見から学会発表も積極的に行い、県内はもとより全国に向けて情報を発信しています。その一部を、このホームページのNEWS LETTER、矯正歯科治療とは、市民セミナー、症例紹介などに掲載していますので、ご参照ください。
矯正歯科治療を学びたい歯科医師、歯科衛生士、パラスタッフの方へ
会員の診療所に勤務する歯科医師は、オブザーバー会員となることで、各種セミナー、各委員会活動などに参加でき、高度な矯正臨床の研鑽を積むことができます。歯科衛生士などのスタッフ教育も支部全体で取り組んでおり、これら全ては「患者さんに良質な矯正歯科治療を」という考えに立ったものです。数ある支部の中でも神奈川支部は最も活動的で、矯正治療に関する正しい情報を提供するために本を出版し、県民の皆さんへの正しい矯正歯科の啓発活動として県内各地を巡回する市民セミナーを年に1回開催し、20年近く続けています。このホームページの医院を検索して興味のある医院に一度見学に出かけてみては如何でしょう。
矯正歯科に関わる全ての職業人の方へ
私たち会員は、患者さんのことを第一に考えた医療を提供し、安心して受診できるように心がけています。院内のチーム医療が重要であることはもとより、他医療機関との連携も同じく重要視しています。たとえば、小児期の鼻閉、扁桃腺肥大などは耳鼻咽喉科との連携で無呼吸の改善、口呼吸から鼻呼吸への移行などの機能面の配慮が必要です。口蓋裂などの症状には、形成外科医、口腔外科医、言語療法士、養護教諭、さまざまな連携を必要とする場合も多いです。他分野の専門家との情報交換によって治療の質を向上させたいと願っています。
また、矯正歯科治療は通常の歯科治療よりはるかに長期の管理が必要です。その間に転居や進学等で通院が難しくなっても、診療所を移る際の料金精算・継続診療システムが確立されています。また、私たち自身がケガや病気で入院しても患者さんの治療が滞ることのないよう、皆で助け合う治療継続支援システムも充実しています。
私達は、医療人としての倫理観に基づき、法令遵守に努め、患者さんの同意を尊重して国民から信頼される矯正歯科医を目指します。丁寧な傾聴、精密な検査、安全性の高い診断、質の高い治療、健康的な状態の維持、コンプレックスの解消、QOLの向上を意識します。歯並び、咬み合わせ、矯正治療の方法や開始時期、気になることは、本会員の医院で気軽にご相談ください。
2023年4月20日
日本臨床矯正歯科医会 神奈川支部
支部長 脇本康夫